原子力

原子力発電は、発電時にCO2を出さず、天候に左右されずに大量の電気をつくれる電源です。一方で、安全性、使用済み燃料や放射性廃棄物の処分、立地地域との合意など、多くの論点を抱えています。

押さえておきたいポイント
  • 第7次エネルギー基本計画(2025年2月)では、従来の「可能な限り原発依存度を低減する」という表現がなくなり、再エネとともに「最大限活用する」方針が示されました。2040年度の電源構成に占める割合は2割程度と見通されています。
  • GX脱炭素電源法(2023年成立)により、運転期間は「原則40年・最長60年」の枠組みを維持しつつ、審査などで停止していた期間を60年の計算から除けるようになりました。
  • 次世代革新炉(革新軽水炉、小型モジュール炉=SMR、高温ガス炉、高速炉など)の開発・建設に向けた検討が進んでいます。

原子力の最新ニュース

原子力産業新聞(JAIF)·2026-09-25
原子力産業新聞(JAIF)·2026-09-24
原子力産業新聞(JAIF)·2026-09-24
原子力産業新聞(JAIF)·2026-09-18

記事の見出し・出典は各配信元のものです。全文はリンク先でご覧ください。一覧は1時間ごとに自動更新しています(更新: 2026年9月26日 16:00)。

解説:原子力の基礎知識

再稼働までの流れ

2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故の後、国内の原発はいったんすべて停止しました。再び動かすには、次のような段階を経る必要があります。

  1. 原子力規制委員会の審査:2013年に施行された新規制基準(地震・津波の想定、テロ対策施設など)に適合しているかを審査します。
  2. 地元の同意:法律上の手続きではありませんが、立地する県や市町村の同意を得ることが慣例になっています。
  3. 工事・検査:安全対策工事を終え、検査を経て運転を再開します。

加圧水型(PWR)の原発が先に再稼働を進め、東日本大震災の被災地にある女川2号機など、沸騰水型(BWR)の再稼働も始まっています。

運転期間のルール

運転期間は原則40年で、認可を受ければ最長20年延長できます。2023年の法改正で、この規定は原子炉等規制法から電気事業法に移り、審査や裁判所の命令などで停止していた期間を運転期間から除けるようになりました。安全面については、運転開始から30年を超える原発に10年以内ごとの「長期施設管理計画」の認可を求める仕組みが導入されています。

核燃料サイクルと最終処分

日本は、使用済み燃料を再処理してプルトニウムなどを取り出し、再び燃料として使う「核燃料サイクル」を基本方針としています。その中核となる青森県六ケ所村の再処理工場は、完成時期の延期が繰り返されてきました。

再処理の後に残る高レベル放射性廃棄物は、地下300mより深い地層に処分する方針です。処分地の選定は3段階の調査で進められ、北海道の寿都町・神恵内村に続き、佐賀県玄海町でも最初の段階である文献調査が行われています。

ニュースを読むときのポイント

  • 「審査合格」「再稼働」「営業運転」は別の段階:審査に合格しても、地元同意や工事の完了まで時間がかかる場合があります。
  • 基数と出力:原発の規模は1基あたり数十万〜130万kWほどと幅があります。「何基」だけでなく出力も確認しましょう。
  • SMRの「小型」:SMRは一般に出力30万kW以下の原子炉を指します。工場で製造して工期を短くできるとされますが、商用運転の実績はまだ限られています。

公的な情報源

解説の最終更新日: 2026-09-26

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