主な電源と最近の論点
太陽光発電
国内の再エネ電源で最も導入量が多い電源です。平地の適地が減るなか、屋根や壁面、工場・倉庫の屋上、農地の上に設置する営農型(ソーラーシェアリング)など、設置場所の多様化が進んでいます。軽くて曲げられるペロブスカイト太陽電池は、従来のパネルを置けなかった場所に設置できる技術として、政府も量産と導入を後押ししています。
洋上風力発電
四方を海に囲まれた日本で大量導入が期待される電源です。2019年施行の再エネ海域利用法にもとづき、国が「促進区域」を指定し、公募で事業者を選ぶ仕組みがあります。一方で、資材価格や金利の上昇で採算が悪化し、計画を見直す事業者も出ており、公募ルールの見直しが続いています。沖合の深い海域に向けた浮体式洋上風力の技術開発も進められています。
地熱・水力
日本の地熱資源量は世界でも上位の規模ですが、国立公園内の立地や温泉事業者との調整、開発期間の長さが普及の壁になってきました。水力は天候に左右されにくく、既存ダムの運用改善や中小水力の開発が進められています。
支援制度:FITとFIP
| 制度 | しくみ | 特徴 |
| FIT(固定価格買取制度) | 国が定めた価格で一定期間、電気を買い取る | 事業者の収入が安定する一方、市場の需給とは無関係に発電されやすい |
| FIP(フィードインプレミアム) | 市場で売った価格に、一定のプレミアム(補助額)を上乗せする | 電気の価値が高い時間帯に売る工夫(蓄電池の併設など)が収入につながる |
買取費用の一部は、電気料金に上乗せされる「再エネ賦課金」で賄われています。また、発電所の建設にあたって地域住民への説明会の開催を求めるなど、地域との共生を重視したルールも強化されています。
系統制約と出力制御
再エネの発電量は天候に左右されます。電気は需要と供給を常に一致させる必要があるため、需要の少ない晴天の休日などには、発電を一時的に止める「出力制御」が行われます。九州エリアで本格的に始まり、現在は多くのエリアで実施されています。対策として、地域をまたぐ送電網(連系線)の増強、蓄電池の導入、需要を発電の多い時間に動かすデマンドレスポンスなどが進められています。
ニュースを読むときのポイント
- kW(出力)とkWh(発電量)を区別する:「100MWの発電所」は最大出力です。実際の年間発電量は、設備利用率(太陽光で十数%、洋上風力で30%程度が目安)によって大きく変わります。
- 「認定」「着工」「運転開始」は別の段階:FIT/FIPの認定を受けても稼働していない案件は多くあります。導入量の数字がどの段階を指すかを確認しましょう。
- 価格の単位:発電コストや入札価格は「円/kWh」で示されます。公募の落札価格は、その後のコスト上昇で事業が見直される場合もあります。
公的な情報源
解説の最終更新日: 2026-09-26